子ども3人連れ、家族5人で富士山へ登ってきました。山小屋を利用して1泊2日の山登り。
家族で一番体力がないわたしは無事に登頂することができたのでしょうか・・・?
前編の記事では持ち物や服装、登山ルート、そして5合目から9合目の山小屋になんとかたどり着いたところまで紹介しました。
後半の記事では、山小屋の紹介や、夜景、御来光、そして登頂へ…。子供連れの富士山登山のレポートをお届けします。
前編の記事はこちら
山小屋へ到着!
子どもたちに遅れをとり、ライフもゼロの状態でヘロヘロになりながら、9合目の山小屋に到着したのが前回までの話。「胸突き八丁」と呼ばれる8合目からのひたすら続く急登、辛かったです。
一晩お世話になるのは、富士宮ルート9合目にある「万年雪山荘」です。
▽玄関口にある盛り塩も富士山の形。
▽山小屋沿いにある石垣に鳥が住み着いていました。(下の写真の中央、上部あたり)
▽万年雪山荘で、宿泊した部屋。
小部屋に家族5人分の寝袋があります。思ったよりも快適そう。相部屋ではありませんでした。
部屋の入口はドアではなく、カーテンで仕切られています。
▽万年雪山荘の食堂
夜ご飯に食べたカレーは過去一番の美味しさ。疲れた体に染み渡ります。泣きそう。
カレーは山小屋の宿泊プランの1泊2食の夜ご飯ですが、それ以外の料理や飲物は注文できました。
体が糖分を欲しています!過去最高に美味しかった「おしるこ」。
お土産のコーナーもありました。
▽今思えば、山荘限定のTシャツを買えばよかったです!(記念に欲しかった…)
9合目にも自販機がありました。価格は400円ぐらい。
雲の合間に虹がかかっているのが見えました。きれい!
夜景が素晴らしい!
早く寝たので、夜中に目が覚めました。トイレに行って、外につながる出口があったのでそのまま山小屋の外へ。
外を見渡すと、息を飲むような美しい光景が広がっていました。
ふもとに見えるのは街明かり。山肌は、夜中に登ってきている登山者のヘッドライトの灯りで登山道が照らされています。
眩しいくらいの月明かり。雲が月で明るく照らされています。
景色をゆっくりと堪能したら、体が冷えてきたので山小屋へ戻ろうとしたら、
…鍵がかかっていて、中へ入れない!!
山小屋のトイレから外に出たんですが、外から中へは戻れない仕組みなんですね。そういえばトイレは外から利用する場合は有料。
玄関や入り口にはしっかりと鍵がかかっています。どうしよう、凍えるほど寒い…。
充電がなくなりそうなスマホから夫に電話を掛けまくりました。鬼電の結果、なんとか夫を起こすことに成功して(大迷惑!)、助けてもらったのはここだけの話。電話がつながってよかった!
感動のご来光!!
夜中に起きて出発し、山頂で日の出を迎えるプランもありますが、無理はせず。御来光は山小屋がある9合目から望むことに。
日の出の時間は4時半頃。30分前に起きて、外で日の出を待ちます。
▽右側に見えているのは月。朝の4時でもまだ町明かりも見えています。
東の空が白んできました。登山道は、登山客のヘッドライトの灯りで照らされています。
澄み渡るような空が広がり、遠くどこまでも見えているような景色。
山小屋から東側に少し歩き、御来光を望むスポットへ。「万年雪山荘」という名前のとおりにこのあたりは雪渓が残っています。
真っ赤に染まってきました。もうすぐです!
おおっ!日の出です。
感動しました。なんて美しい御来光。今までの人生で見たどんな日の出よりも、この日に見た日の出の美しいこと。
昨日の登山の疲れで全身だるいですが、このときばかりは全身の疲れを忘れて空をずっと眺めていました。
山小屋に戻って身支度を整えて、朝ごはん。
白米に梅干し、卵焼きにミートボールなど。美味しい。
9合目から、ついに登頂へ!
御来光を望み、朝ごはんを食べて出発。残りはあと1合分。6時に出発です。がんばれがんばれ!
空の青さと雲。ずっと壮大な景色が広がっています。
それにしても、空気の薄さを実感するぐらい少し登ると息切れがひどい。
深く深呼吸しながらゆっくりと一歩一歩登ります。止まりそうな鈍足のペースです。
最後は、富士宮ルートで随一の急登が待ってました。
写真で伝わるでしょうか。このゴツゴツした狭い岩だらけの急な登り坂。
落石にも注意しながらゆっくりと登ります。酸素を吸入している人もいました。なるほど、少しは楽になるのかなぁ。
子どもと夫は先に進み、わたしは自分のペースでゆっくりと。
やっと、やっと!頂上だーーー!嬉しい!
富士山頂浅間大社奥宮へお参り。
御朱印もいただきました。北海道の道の駅完全制覇賞の賞状とともに、我が家の家宝にします。
おみやげショップや飲食コーナー、自販機もあります。
登頂記念刻印メダルも購入しました。
山頂にある自販機。500円ぐらいでした。
頂上ではぐるりと一周しお鉢巡りをするのが定番ですが、体力の限界を感じたのでやりませんでした。
大きな噴火口(大内院)。
▽日本で一番高いところにあるトイレ。利用料もたしか高かったです。
滑る!転ぶ!長い!!下山へ
頂上を堪能して感動もひとしお、残るは下山。登ってきたからには降りなければいけません。
あまりに疲れてカメラを構える気力もなかったのか、写真は1枚も撮影しておらず…。
下山は、ひたすら長い!!
足が棒のように痛くなり、足元は滑りやすい小石や砂利道。
子どもは何回か滑ってお尻をついて転んでいました。ストックが必須です。登りよりも体力を消耗したあとの下山のほうが辛い。下りの時間は4時間半ぐらいかかりました。
ただ、普通の山と違い、合目ごとに山小屋があり休憩ポイントがあるのがありがたいですね。
無事に下山をしてシャトルバスに乗って駐車場へ。これにて富士山登山のレポートは終了!
さいごに
9合目からの夜景、御来光、頂上へ登ったときの感動。
素晴らしい景色と感動の記憶。良い記憶だけが強く残り、辛かった記憶が薄れていっています。下山直後は「もう二度と無理!」と思っていたはずのに、「次は別のルートで登ってみたいなぁ」なんて戯言が脳裏をよぎったり。
家族全員で富士山の山頂へ到達できたのはいい思い出。
わたしが住んでいる栃木県小山市では、空気が澄んでいる冬を中心に、天気がいい日は富士山が見えます。富士山が見えると、思わず「あっ、富士山!」と声に出してしまい、どこかありがたい気持ちになります。さらに、「あそこに登ったんだ!」と少し誇らしい気持ちも加わるようになりました。
感動体験、怪我もなく無事に登って、無事に下山できてよかったです!
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